返還猶予・減額返還の申請理由

貸与型奨学金は本質的には借金と同じなので、返済する必要があります。しかし、卒業後に就職できなかったり、収入が少なく家計に余裕がなかったり、返済できない状況が発生することも珍しくありません。

日本学生支援機構の第二種奨学金などでは、返済できないときは、返済期間を猶予してくれる(返済日を待ってくれる)「返還猶予制度」と、毎回の返済額を半分にする代わりに返済期間を延ばす「減額返還制度」をがあります。

返済できないことがわかったら、なるべく滞納することなく、すぐに返還猶予願または減額返還願を提出しましょう。

公的奨学金でも、滞納を放っておいたら裁判や債権回収など深刻な状態になりますが、ルールさえ守れば、ほとんどの場合はセーフティネットがあるので大丈夫です。

ここでは、返還猶予または減額返還の申請に必要な「返還困難の事情」と「今後の返還見通し」の例文を記載しています。

返還困難な事情 例文②

2014年3月に大学を卒業しましたが、在学中に就職することはできませんでした。卒業後はアルバイトを控え、親元で就職活動に専念しています。毎月の生活費は通信費7000円、食費2万円、交通費1万円、理髪代2000円、その他雑費で1万円ほどかかり、全て親が負担しています。定期的な収入はなく、在学中に支給された奨学金も残っていませんので、これから始まる第二種奨学金の返済が困難になると思われます。積極的に仕事を探し、給与が入り次第すぐに返還を開始したく思いますので、返還期限の猶予(返済金の減額)をお願いしたく思います。

<返還困難な事情の書き方・例文構成>

大学卒業 → 未就職 → 働かずに就活継続 → 収支現状 → 返せない → 意欲 → 猶予または減額を希望

<注意>

  • 返還猶予願・減額返還願では、収入と支出の額を具体的に書かなければなりません。
  • 減額返還では、カッコ内の文章に置き換えてください。

返還の見通し 例文②

来年の春を待たず、できる限り早急に仕事を見つけたいと思います。現時点でも数社から面接の約束を取りつけているので、可能性を十分に活かせるよう、就職活動に励みます。給与が支給された後、引っ越すよりも先に返済を再開いたします。

※減額返還では、カッコ内の文章に置き換えてください。